ベイトフィネスリールのスプール径とスプール重量
ラインを巻きつけていく部品「スプール」
ほとんどのリールのスペック表には、このスプールのサイズ(スプール径)が記載されており、互換性のあるスプールへ取り替える際に必要となります。
※スプールを交換する予定がなければ、特に気にする必要はありません。
ところが、中にはこのスプール径が「大きいか?」「小さいか?」をそのリールの飛距離性能を示したものだと勘違いしてしまう人がいます。
たしかに、スプール径が大きければ、スプール一回転あたりのライン放出量は多くなる為、「飛距離も伸びる」と考える気持ちは分かります。
しかし、そう簡単な話ではありません。
例えば、「T3 AIR」と「エランMTX」を比べた時、スプール径は「エランMTX」の方が大きいですが、飛距離性能は「T3 AIR」の方が断然高いです。
その理由の一つとなるのが、「スプール重量の差」
リール名 | スプール径 | スプール重量 |
---|---|---|
T3 AIR | 32mm | 約9g |
SS AIR | 32mm | 約9g |
アルファス AIR | 32mm | 約9.5g |
16アルデバランBFS XG | 32mm | 約8g |
アルデバランBFS XG LIMITED | 32mm | 約9g |
Revo LT | 33mm | 約8g |
Revo LTZ | 33mm | 約8g |
Revo LTX | 33mm | 約8g |
PX68 リベルトピクシー | 31mm | 約14g |
PX68 SPR | 31mm | 約12g |
カルカッタ コンクエスト 50DC/51DC | 30mm | |
エランMTX | 35mm | 約15g |
アルファス フィネスカスタム | 33mm | 約14g |
T3 AIRが「約9g」、エランMTXは「約15g」となっており、スプールの重量だけでこれほど差があると、軽いルアーを投げた時の飛距離が大きく違ってきます。
なぜなら、スプールの重量が重いと、スプールを回す為に大きなパワーが必要となってくるから。
大型ルアーであれば、キャスト時に強いパワーでラインが引っ張られ、スプールが高回転し、よく飛んでくれるます。
ところが、ルアーが軽い場合、パワー不足でまともにスプールを回すことができず、ほとんど前へ飛ばすことができません。
その解決策として、ハイエンドモデルのリールでは、スプールを小型化したり、肉抜きしたり、浅溝にしてラインの巻き量を減らすことで、スプールの軽量化を図っています。
特にベイトフィネスリールの場合、この軽いルアーの飛距離は重要なポイントとなる為、スプール径だけでは、そのリールの飛距離性能を見極めることはできません。
じゃあ、性能の良いベイトフィネスリールを見極めるのは、どうすればいいのか?
基本的に、「リールは値段が高いほど性能が良い」という事実があります。
だから、予算が可能な限り値段の高いベイトフィネスリールを選ぶのが、一番確実な方法となります。